「ハーツクライ」と聞いてイメージするものは何でしょうか?
よく聞くのはディープに勝ったとか、産駒が晩成とか当たるとデカいとか。
色々ありますが、やっぱり覚醒だと思うんですよね。
それまでいまいちだった馬が急激に強くなり、その時代の最強馬になる。
まぁ一部の産駒だけなんですが、そのイメージって強いと思います。
「ハーツクライ」について皆さんが知りたがっていることが何なのか?
ヘイローの本業は検索エンジンを使ったマーケティング支援でもあるので、試しにGoogleで「ハーツクライ」を検索してみました。
興味無い人は飛ばしてください笑
ハーツクライ Google検索結果
検索結果ページの一番下の方に出てくる「他のキーワード」ってGoogleが出しているレコメンドキーワードみたいなものなんですが、これはGoogleのAIが「ハーツクライ」で検索する人は、”他にこういうキーワードで検索してますよ”と”このキーワードで検索したら答えが見つかるかもしれません”と言っているのです。
つまり「ハーツクライ」で検索する人は「ハーツクライ産駒 覚醒」について知りたがっている人が多いということなのです。(他にもあるけど)
そして「ハーツクライ産駒 覚醒」で検索して、その検索結果を見ることで「ハーツクライ産駒 覚醒」で調べている人たちが、どういうことを知りたがっているかが分かります。
その検索結果がこのnoteの一番上の画像です。
「ハーツクライ産駒ってなんで急に覚醒するの?」っていう5chのスレッドが検索結果1位ですね。
検索結果はGoogleのAIにより、そのキーワードで検索するユーザーたちの一番多い検索意図に対応するページが1位になります。
つまり「ハーツクライ産駒がなんで急に覚醒するか知りたい!」ってことです。さらに深堀すると以下のような検索意図が見られました。
①ワンアンドオンリーはどうなの?
②早熟な馬もいるよね
③どういう馬が覚醒するの?
④いつ覚醒するのか教えろ!
前段が長くなりましたが、次からハーツクライ産駒の覚醒について分析していきたいと思います。
覚醒するハーツクライの見分け方
今回取り上げる「覚醒」はG1級の覚醒という意味です。
■G1連対実績有りのハーツクライ産駒(JRAのみ)
古馬になって力をつけてくるイメージのハーツクライ産駒ですが、G1連対実績のある12頭中で、2歳重賞3着以上の馬が7頭。
覚醒の象徴とされるリスグラシュー、ジャスタウェイ、シュヴァルグランも3頭とも2歳から強さを見せていた。
2歳の段階では才能だけで好走するが、それ以降は馬体が追い付いて来ないと他の馬の成長に負ける。
馬体が追い付いてきた時に覚醒の可能性が出てくる。
ほとんどデビュー時から馬体重の増えないディープ産駒の上位馬とは好対照だ。
余談だがディープ産駒の牡馬は、短距離型の馬を除き馬体の成長がそのまま全盛期の終わりを示すケースが多い。無駄な筋肉により日本の芝に求められる柔軟性が失われるからだ。
覚醒のシグナル① 馬体重の増加
G1勝ち馬の全盛期と馬体重
馬体重はデビュー時頃からG1を勝った時の比較。
特に長距離特化型だったシュヴァルグランと、2歳から活躍した2頭以外はおおよそ10キロ以上増えていることがわかる。
馬体が成長しないハーツクライは覚醒しない。
そもそもプロのスポーツ選手を見ていても、体づくりは大事。
またスポーツによって求められる筋肉は変わってくる。
短距離はムキムキ、長距離はしなやかさ。
そして覚醒は約1年間続く。特に早くからピークが来た馬は1年前後活躍したのちにそれまでのような強さを見せることはない。
覚醒のシグナル② 上がり3F
ハーツクライ産駒で芝重賞を上がり3F1位か2位で連対したことのある馬は35頭いる。
そのうち現役馬を除き、複数回この条件を満たした馬は以下の12頭
馬名右の数字は重賞で連対時、上がり3F2位以内の回数
■G1で3着以内有り
リスグラシュー 9(国内重賞のみ)
スワーヴリチャード 5
フェイムゲーム 7
シュヴァルグラン 3
ヌーヴォレコルト 4
ジャスタウェイ 9(国内重賞のみ)
ワンアンドオンリー 2
ウインバリアシオン 7
アドマイヤラクティ 3
■G1で3着以内なし
マジックタイム 3
マジェスティハーツ 3
ギュスターヴクライ 2
重賞で連対して上がり3F2位以内という実績が複数ある12頭中9頭がG1で3着以内になっている。そしてその実績が4回以上の産駒は6頭全てがG1で2着以内になっている。
※全盛期の成績を含む
G1で3着以内にならなかった3頭もレースが向かなかったり、もう一つのシグナルの無い馬だった。
マジックタイム
高速馬場の前残り競馬
マジェスティハーツ
馬体重の成長無し
ギュスターヴクライ
馬体重の成長無し
ハーツクライ覚醒のシグナルは2つ
①デビュー時から10キロ以上馬体が成長していること
②重賞連対時、上がり3F2位以内の複数経験
この①と②を満たしたとき、いつ覚醒するかを示す注目ポイントがある
それは、重賞での連対と上がり3F2位以内の条件が連続して起きることだ。
これらはジャスタウェイやリスグラシューが覚醒する直前にも起きている。
そもそもハーツクライ産駒は疲れやすいタイプなので、重賞で間隔を開けないと連続勝利というのが少ない。そういう性質を持つ産駒が重賞を速い上がりで連続して連対できるということ自体が、「覚醒」を証明している。
そしてこれは覚醒を示すシグナルでもあり、馬自身が自信をつけることにもつながる。
生き物なので人間と同じく自信を失った状態では力は出せない。
■覚醒は代々受け継がれている
①と②のシグナルはまさしく父ハーツクライ自体に起きたことだし、成長曲線も覚醒したハーツクライ産駒と同様だ。
これらはサンデーサイレンスというよりも、ハーツクライの母アイリッシュダンスの血の影響かもしれない。
ハーツが買いたくなるやつ
ハーツクライ産駒
2歳時に芝OPか芝重賞で3着以内に入った馬で
なおかつ3歳春に良馬場か稍重の芝重賞で上がり3F2位以内で2着以内になった馬
上記の条件に当てはまる馬は2023年の3歳であるハーツコンチェルトを含め8頭いる
■対象馬
ドウデュース
サリオス
ワンアンドオンリー
カテドラル
ウインバリアシオン
スワーヴリチャード
ジャスタウェイ
ハーツコンチェルト
ハーツコンチェルトを除いた7頭は全頭がのちにG1で3着以内になっているそして3歳春に上がり3F2位以内で連対した芝重賞の距離が1800m以上だった5頭全てがダービーでも連対している