【天皇賞秋 特別版】空にそびえる摩天楼~8552頭の軌跡~

2024年10月27日、今週末は秋の天皇賞ですね!

リバティアイランドが1番人気になりそうですが、ドバイ遠征後に故障が判明してからの長期休み明け。
強いのは間違いないですが他に勝てそうな馬はいないか?
皆さんそう考えていると思いますので、今回はその可能性を秘めた馬とその根拠を紹介します。

その馬とは。。。

タイトルにほぼ名前出ちゃってるし、図で血統表も載ってますが「マテンロウスカイ」です笑

父モーリス×母父スペシャルウィークで母の兄にオルフェーヴルを倒したレッドデイヴィス、母母の弟には菊花賞馬デルタブルースもいる血統。
父モーリスの影響が強いが牝系からもやや晩成よりの傾向か。
何気に父父父がグラスワンダーで母父がスペシャルウィークっていうのに少しロマンも感じますね。

金曜前売り段階で単勝100倍ついてますが、なぜ秋天を勝つ可能性のある馬がマテンロウスカイなのかについて、物語風(ポエムかも)に説明していこうと思います。
モーリス産駒は東京重賞駄目だろーっていう人もいると思いますが、そんなの関係ねー笑

※この記事カテゴリは種牡馬辞典なので、今回あくまで特別版です。

目次

そもそも期待されている馬だった

ノーザンファーム生まれ、しがらき育ち、近親にG1馬もいる血統。
父モーリス譲りの晩成型ながら厩舎から高い評価を受けていたマテンロウスカイは、デビュー当初から素質の片鱗を見せていた。
新馬戦では後に菊花賞5着となるシホノスペランツァに0.8差で圧勝したのである。
2戦目はオープンクラスの野路菊ステークスに挑戦するも差して届かず2着馬とタイム差無しの3着。
3戦目の1勝クラスでは、ボルドグフーシュを3着に抑え、グランディアとタイム差なしの2着に食い込んだ。

「この馬はまだこれから成長する馬だ」

横山典弘騎手の進言を受け松永調教師はクラシックトライアルへの挑戦ではなく、馬の成長を優先し自己条件戦を選んでいく。
続くあずさ賞ではセントカメリアの逃げ切りを許すも、2着ガイアフォースに0.1差の3着と健闘した。
さらに次戦の1勝クラスでは、ヤマニンサルバムに逃げ切り勝ちを許すもタイム差なしの2着に入った。
その後、マカオJCT2着を経て小倉の1勝クラスを0.4差で圧勝。
このとき負かした相手には、後のオープン馬ボルザコフスキーがいた。

まだこれからの馬だと言われながら強敵相手に好走を続けるマテンロウスカイ。
しかし、以前から気性難に悩まされており、初めての重賞挑戦となったセントライト記念では13着に敗退。
横山典弘騎手の提案で陣営は去勢を決断する。
これがマテンロウスカイの新たな始まりであった。

古馬になりさらなる成長を遂げる

去勢後はさらに成長を見せ、難波ステークスではパラレルヴィジョンを破りオープン入りを果たす。

次走のメイステークスでマテンロウスカイは終始先頭を走る逃げの展開を取った。
1着のサクラトゥジュールにクビ差で敗れたが同タイムの2着。
ルメール騎乗の3着馬エピファニーには0.5差つけており、古馬オープン初戦で実力を十分に発揮したレースとなった。

エプソムカップでは、その秋にG1で好走するジャスティンカフェ、ルージュエヴァイユと互角の勝負を繰り広げ3着。2~3番手と好位置をキープし、最後まで粘り強く走った。
2着とはクビ差の接戦で安定感のある走りを見せ、上位争いに加わる実力を示した。

続くケフェウスステークスは(陣営の談話によれば)調子が良すぎたため、前半57.1秒と飛ばし過ぎ惨敗に終わる。
さらに次走のカシオペアステークスでは、前走の反省から中段前目を選択するもキレ負けして4着と結果が出なかった。
しかし、距離が短いと思われたマイルのリゲルステークスを得意の先行競馬で勝利。
これがオープン競走初勝利となった。

東京新聞杯ではマイル重賞クラスの逃げ先行馬が揃う中、ふた桁馬番から先行できず中段の位置取りで5着。
もどかしい結果でもあるが、ある意味常に堅実な成績を残しつつ、先行して持続力を発揮すれば古馬G1級で通用する能力が今まさに開花しようとしていた。

空にそびえる摩天楼

5歳を迎えた2月末、ソールオリエンス、ジオグリフ、ヒシイグアス、ソーヴァリアントなど強敵揃いの中山記念に出走する。
そしてマテンロウスカイがついに真価を発揮したのがこの中山記念であった。
ハイペースで逃げるドーブネの2、3番手につける競馬で、0.3差の圧勝。
ハンデ戦、牝馬限定を除く芝の古馬混合G2を先行押し切りで2着に0.3差以上つけた馬は、直近20年間でマテンロウスカイ以外に31頭いるが、そのうち27頭がG1で3着以内に入っている(内18頭はG1勝ち)

3着ジオグリフにつけた着差は0.4差でこれは着差換算ならべラジオオペラを抜いて大阪杯を勝てるレベル。
4着ソールオリエンスにつけた着差は0.5差でこれも宝塚記念を勝利したブローザホーンより0.2秒前にいる計算だ。
もちろんあくまで仮説であり推測の域は出ない。
ただし強敵相手に残した結果であり、この日の中山の空にそびえたつ摩天楼がG1級の馬であることは明らかだった。

今後は順風満帆かと思われた矢先、
中山記念から1ヶ月後のドバイターフは輸送がうまくいかず、馬体を減らして大差負け。
レース後「無事に終わって良かったんじゃないですかね」という横山典弘騎手の第一声が全てだった。
横山自身、ホクトベガの悲劇以来27年ぶりのドバイ遠征で、状態が良くなかったマテンロウスカイに無理をさせなかったということだろう。

帰国後は休養に入り、休み明けの毎日王冠はふた桁馬番からの発走で出脚の速い他の先行馬勢から遅れ7~8番手を追走する競馬。内に入り中段から差し切る勢いで上がってくるも、前壁に阻まれノーステッキで8着に終わる。
得意の先行競馬は出来なかったが、詰まらなければ勝ちまであったように見えた。

中山記念の時点でG1級の力は示しており、その後負けた2戦は理由が明確。

今回は休み明けを一度叩いたうえで、馬体も回復しており順調だ。
得意の内枠を活かして、過去6戦複勝率100%の先行する競馬なら好走が期待できるのではないか。

8552頭の軌跡

そして重要なのは、鞍上の横山典弘騎手が今回で19回連続マテンロウスカイに騎乗することである。

これは横山典弘騎手がデビュー以降37年で騎乗してきた8,552頭(今週末初めて乗る3頭を含む)の馬の中で、一番長い連続騎乗記録となる。
※ちなみに2位は17回連続で1989年から1992年まで現役だったキオイドリーム。

メジロライアンやトロットサンダー、セイウンスカイ、ブラックホーク、カンパニーにもこれほど連続騎乗していないという事実。

馬優先主義で成長を促し、サラブレッドに競馬を教え続けてきた騎手が最も手塩に掛けた愛馬で臨む一戦。
マテンロウスカイが1着でゴールする瞬間を信じてみるのも面白いだろう。

おまけ

JRAの平地G1を勝っていて、馬名に「スカイ」を含む馬って過去に3頭だけいるのですが、、、

ディープスカイ

セイウンスカイ

クラリティスカイ

なんとセイウンスカイとクラリティスカイは典さんが勝たせてるんですよね。

今回のマテンロウスカイ。。。

二度あることは三度ある?

天皇賞秋、楽しみましょう!!

ただ当たり馬券を自慢するだけのコーナー

https://twitter.com/keibahalo/status/1825060514088780005
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